良い質問とは?質問力を上げるためのコツと5つの便利なフレーズを紹介!
「若手は質問をしろ」と言われて、ずーっと緊張していた経験、ありますよね。私も会議や研修のたびに質問を考えなければいけないと思うのが嫌でした。
今回は、良い質問が出来るようになるために私が読んだ書籍と私の経験から、良い質問を作るコツと悪い質問をしないために気を付けることをまとめていきます。
- 良い質問と悪い質問の特徴を解説
- 良い質問を作るために使える便利なフレーズを紹介
- 良い質問を考えるためのコツを紹介
良い質問と悪い質問
縦軸には【具体的/文脈に沿う】、横軸には【本質的/経験に沿う】を取り、それぞれの象限にはどんな質問が該当するかをまとめています。
具体的かつ本質的
理想的な良い質問とは、「話し手の内容の本質をつき、かつ具体的にイメージ出来るもの」であるとされています。上図で言うところの右上、青い枠で囲まれたエリアが該当します。
このエリアの質問をされると、話し手は「そうそう、それを聞いてほしかったんだよ!」という思いで、とても貴重な体験や知見を話してくれます。そしてそれは、多くの聞き手にとって有益な情報であることがほとんどです。まさにストライクゾーンの質問と言えます。
具体的であるが、非本質的
左上の黄色の枠で囲まれたエリアで、「多くの聞き手は興味ないかもしれないけど、個人的にはすごく気になった!」という質問が該当します。まさに"子供ゾーン"です。
日常的な雑談や世間話の中で出る質問は、このタイプが多いのではないでしょうか。いわゆる良い質問からは少し離れてしまいますが、場を和ませたり、アイスブレイクとしては有効な質問でもあります。
本質的であるが、抽象的
右下の黄色の枠で囲まれたエリアで、「正直興味はないけれど、これを聞いておいたら話し手は喜ぶだろうな」という考えのもとする質問が該当します。
例えば自分の趣味ではないが相手の趣味である話題を引っ張って来て、「最近、ゴルフの調子どうですか?」と聞くようなパターンです。上司と部下、先輩と後輩の間でやり取りされるようなものですね。
話し手は気持ち良く話すことが出来ますが、聞き手にとって有益かというと、そうでもないことが多いのではないでしょうか。
抽象的かつ非本質的
上図でいう左下の灰色の枠で囲まれたエリアで、最悪のパターンです。聞き手にとっても「いや、それ私に聞かれても…」というような質問が該当します。話し手が答える気をなくしてしまうだけでなく、質問者の力量もそこで推し量られてしまうので、このエリアの質問を避けることは必須です。
良い質問の便利フレーズ
「どのように乗り越えましたか?」
人は、自分の苦労話を聞かれると、つい熱く語ってしまうものです。こんなことが大変だったという文脈があった場合、それをどのように克服したのかを聞かれると、その困難に直面したときの気持ちや、考え方を聞くことが出来るので、オススメのフレーズです。
「それは〇〇と似ていますか?」
話し手の経験と自分の経験とを結びつける、非常に便利なフレーズです。あなたの言っていることを、私はこういう風に理解しました!あっていますか?というニュアンスの投げかけになります。
話し手との目線合わせになるだけでなく、話し手自身も気づいていなかったポイントに、気づくきっかけとなります。
「どんなコツがあるんですか?」
汎用性の高いフレーズで、話し手が普段意識している考え方やプロセスを引き出すことが出来ます。そのコツを見つけるに至った経緯やきっかけも、追加の質問で聞くことが出来ますので、聞き手としても多くの学びが得られる投げかけです。
「具体的にいうと何ですか?」
こちらも大変汎用性の高いフレーズです。聞き手・話し手ともに話の流れやポイントが整理できます。基本の1フレーズとして押さえておきたいですね。
「今後、どのように変わっていきますか?」
新しい話題や、専門性の高い話題が出た時に非常に有効なフレーズです。自分の経験の中では全く想像もつかないようなテクノロジーや、従来と異なる考え方が話の中に出てきたときに、ぜひ使ってみましょう。
このフレーズの便利なところは、自分の意見もあわせて伝えることが出来る点です。「新しい〇〇によって私はこういう未来を想像していますが、あなたはどうお考えですか?」というニュアンスの質問にすることが出来るため、話し手としても一生懸命答えてあげたい!と思えるのです。
良い質問を作るコツ
聞きながら質問を考える
当然ではありますが、話し手が話し終わってから質問を考えていたのでは、良い質問は作れません。全身で話を聞きながら、キーとなるポイントを探します。
その際、やってしまいがちなのが「これを聞いたら喜ぶかな」という大人ゾーンの質問です。あくまでも聞き手と話し手がお互いにwin-winとなるような質問を意識して、話を聞いていきましょう。
難しいようですが、コツをつかんでしまえばハードルはぐんと下がります。以下で見ていきましょう。
話し手の苦労を想像する
一つ目のコツは、「相手の苦労を想像する」ということです。何かの発表会であれ世間話であれ、大変だった経験というのは至る所に出てきますし、誰かに話したくなるものです。
「この人はどんな苦労をしてきたんだろう?」と想像しながら話を聞くだけで、本質的な質問を考えることが出来ます。加えて、その人の苦労はその人にしか経験のないものですし、そこで培ったノウハウというのは、聞き手にも有益であることが多いです。
過去から現在の文脈で、本質的かつ具体的な質問を作ることが出来ます。
変化に目を向ける
二つ目のコツは、「変化に目を向ける」ということです。変化が起こる前と後を比較して話してもらうのは、話し手としても話しやすく、本質的な学びが得られることが多いです。
また、何かが変わる時というのはいつも以上にエネルギーが必要ですし、強烈に記憶にも残ります。「きっかけ」「ターニングポイント」「これから」「将来的には」などのキーワードが出てきたら意識して聞いてみてください。
現在から未来の文脈で、本質的かつ具体的な質問を作ることが出来ます。
まとめ:質問力は人間力
いかがでしたでしょうか。簡単に要点をまとめます。
- 本質的:話し手の思考や工夫に関する内容
- 具体的:話し手の経験に沿った内容
- 話し手の苦労や変化に目を向けて聞いてみる
いい質問を作るために使える便利なフレーズもまとめていますので、ぜひご参考ください。また、私が良い質問が出来るようになりたいと思って手に取った書籍をご紹介いたします。
本書では、良い質問を作るためのノウハウをより細かく紹介しているだけでなく、実際の著名人のインタビューをもとに「このフレーズがミソ!」という点が分かりやすくまとめられています。ぜひお手に取ってみてください。
- 谷川俊太郎33の質問
- 吉本ばなな(作家) と 河合隼雄(心理学者)
- 黒柳徹子(女優) と 淀川長治(映画評論家)
- 古田敦也(野球監督) と 周防正行(映画監督) など
最後までご覧いただき本当にありがとうございました。
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