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資産形成セミナーに参加したら、友人の巧みな”集客”だった話

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お疲れ様です。先日(といっても2年ほど前ですが)、MRになって転勤してから知り合った友人とご飯を食べに行きました。同業ということもあり今後のキャリアや業界の愚痴なんかで盛り上がっていたんですよね。そこで「もし自分がリストラされたらどうする?」という話になった時、「実はお金の守り方について勉強したくて、今先輩MRにお金のこと教えてもらってるんだ。もしよかったら一緒に勉強しない?」と誘われたときの話を、反省も含めて書いてみます

誘われるまで

友人Aについて

私と同じMR職で年も近く、担当エリアが被っていたこともあり、外回り中に仲良くなった方です。ルート営業のMRあるあるですね。営業中に意気投合して、何度か飲みに行ったりしていました。

業界では早期退職が相次いでいた

製薬業界では、近年特にMR職の早期退職を募集する企業が増えてきていることが知られています。ちょうど2年ほど前もそういった環境の真っただ中で、まだまだ若手ながら私も少し不安を感じていました。今この調子だと、10年後20年後はもっと人員削減が進んでいてもおかしくないな、そういった漠然とした不安です。そういった不安があったからこそ、何か力をつけないといけないよなという危機感も覚えていました。

友人Aから勉強会のお誘い

一方、日々のMR活動については少しずつ自分のペースで仕事が出来るようになっていた時の話です。あるご飯の席で友人Aとも「また早期退職する会社があるらしいな~」なんて話をしていました。その時、友人Aから

「俺もこの業界にしがみつくのは危ないと思ってる」

「まずは税金とかお金のことを勉強しないといけない」

「ちょうど俺の知り合いのMRが詳しくて、いろいろ教えてもらってるんだ」

「よかったら一緒に勉強しに行かないか?」

 と誘われたんですね。漠然とした不安を抱えていたということもあり、これは何かのチャンスかもしれないと思ったのがきっかけで、資産形成セミナーなるものに参加することになりました。

 

結果として、これは友人Aによる"集客"だったわけですが

 

お金の勉強会

MRでFPの先輩B

後日、友人Aについて行くと、私たちより5,6歳年上の先輩Bを紹介されました。BはMRとして働く傍ら、副業としてファイナンシャルプランニングを提供するマイクロ法人の社長業もされているとのことでした。「私はファイナンシャルプランナーです。中立の立場でお金のアドバイスをしますので、安心してください」という自己紹介。

 

この辺りで、MRをしながらアドバイザーとして二足の草鞋を履くことも出来るのだと、少し驚かされたというのが正直なところです。(社内規定では認められていないようでしたが)

不労所得とは?円の価値とは?

 どんな勉強会だったかをまとめてみます。全部で3回だったのでここに書ききれない部分もあります。より詳細な内容については、また別の記事にまとめていく予定です。

 

大まかな内容としては次の通りでした。

概要

  • 黒田総裁の異次元緩和、安倍前総理のアベノミクスで、日銀の当座預金残高、マネタリーベースが増え続けている
  • さらに、社会保障費の増大に伴い、現役世代の年金は期待できない
  • 借金大国の日本は、円の価値を下げたい。なぜなら円の価値を下げることで借金の額を目減りさせることが出来るから
  • 近い将来インフレが起こる。しっかり備えないといけない

年金が減るからしっかり備えないといけないよ、円の価値がどう変わっていくのかを考えないといけないよ、という話がありました。プレゼンテーションの流れで考えるなら、冒頭の「必要性や危機感をあおるフェーズ」というわけですね。

「E・Sクワドラントにいちゃダメだ」

お話しの中で中盤部分では、

「サラリーマンは搾取される側。節税もしづらい」

「所得税も累進課税だから、稼いだら稼いだだけ税金で持っていかれてしまう」

「だから、E・SクワドラントじゃなくてB・Iクワドラントに行かないといけないんだ

 

という展開がされておりました。 

ここで、クワドラントという言葉をご存知でしょうか。良書として有名な「金持ち父さん貧乏父さん」で触れられている概念なので、ご存知の方も多いと思います。

 

簡単に書きますと、お金の稼ぎ方には4種類あり、

 

クワドラントって?

  • E(Employee):労働者
  • S(Self-employed):自営業者
  • B(Business-owner):経営者
  • I(Investor):投資家

 

に分けられるのですが、このうちI(投資家)しかお金持ちにはなれないという考え方です。このセミナーでも、このクワドラントの考え方が引用されていました。

 

僕自身、この考え方には大賛成ですし、BやIを目指すべきという点もその通りだと思います。セミナーに参加するより前にこの書籍を読んでいましたので、すんなりと同意しました。

 

ただ、考え方が核心的かつ刺激的過ぎるのでしょう、最近では一部の怪しいビジネスにも使われることがあるそうなので、「B・Iクワドラントに行かなければいけない。だからこの商品を買わないといけない」と安易に結び付けないようにお気を付けください。

 

うまい話、怪しい話を持ち掛けられたとき、どうすれば自信を持って「No」と言えるようになるでしょうか。正しいことは正しい、間違っていることは間違っていると見極めるには、予め同じ知識量を備えておく必要があります。

 

金持ち父さん貧乏父さんは、何年もベストセラーになるほどの良書です。良い人悪い人問わず、この考え方を武器に使っています。自分を守るためにも、まだ読んだことが無い方はぜひご一読ください

最後に提案してきたものは・・・

私が参加したセミナーでの押しポイントは

 

概要

  • 年金が減り、インフレ待ったなしなので、対策が必要
  • サラリーマンでも簡単にB・Iに行く方法がある
  • インフレ対策でおすすめなのが借金(ローン)をすること
  • しかもそれは低金利で長期間組めるものが理想
  • つまり、ローンを組んで投資用物件を買うのがBEST

 

ここまで来てスッと出てきたのがあるパンフレット。

 

「さあ、新築ワンルームマンション投資、どうぞ!」

 

という流れでした。後日判明したのですが、友人Aと先輩Bは最初から組んでいて、新築ワンルームマンションの購入が決まったら二人にキックバックが入る、という仕組みだったようです。

 

まとめ

この一件がFP取得を目指したきっかけ

 お金の勉強は大事です。学校の勉強と異なり、本当に明日すぐ使える知識ですから。ただ、人に聞くのは少しリスクがあるなと、この一件で思いました。話を聞いたときにしっかりと自分で判断できる力をつけないといけないな、そう思ってFPの勉強を始めたという経緯があります。

FPだから中立、とは限らない

自分はガード堅いし大丈夫!と思っていても、仲のいい知人から話を持ち掛けられると、3割増しで光って見えるということを痛感しました。もちろん、中にはすごくいい話もありましたし、勉強になったのは事実です。ただ、全てを鵜吞みにせず、自分のお金は自分で守っていけるような知識とスキルを身に付けていく必要がありますね。

たとえファイナンシャルプランナーであっても、話すことがすべて「私のため」であるとは限りません。うまい話には必ず裏があると肝に銘じておきたいですね。