MRが転職するときに覚悟するべきこと
MR過剰論、不要論が叫ばれて久しいですが、新型コロナウイルスにかかる活動の変化により、その論調もさらに強くなっている気がいたします。他のMRの方がブログを通して発信していることの多くに、転職や副業の文字が増えてきました。今回は、転職を検討中の方に向けて、何を覚悟すべきかを発信していきます。
- MRからの転職を検討中の人
- MRとして働くことに興味がある人
- 業界問わず、転職の際に役に立つ情報を集めている人
MRの現状
年収・福利厚生
サラリーマンの中では比較的に年収が高い職種に位置付けられており、平均すると700万円前後が相場です。大手であればあるほど年収が高くなる傾向にあります。
新卒入社の場合は他業界の営業職とほとんど変わりありませんが、35歳を過ぎてきた当たりで急激に伸び始め、1,000万円を超すケースもあります。
福利厚生も整っていることが多く、転勤ありきの職種だからこその手厚さだと考えられます。例えば家賃手当や営業車のフレキシブルな使い方などがあげられます。
講演会や接遇業務などで休日に仕事が入ることもありますが、一方で休みも取りやすいのが特徴です。
営業職として比べた時に、会社に限らず高い水準に位置した業界であるということを意識すべきでしょう。
営業職で比較すると、年収も福利厚生も高い水準にある
能力値
営業職ではありますが、価格交渉をしないことや債権回収をしないことなど、特殊な営業職であることを考える必要があります。MRの仕事と言えば、「医薬品の適正使用情報の提供」「講演会企画による医療貢献」が主なところです。
MRとしての営業ノウハウは、他業界では通用しない部分があります。
債権回収・価格交渉をしないという、特殊な営業職であることを考慮すべき
疾患領域
MRからMRへと転職する際には、重要なポイントになってきます。製品紹介での話し込み以前に、疾患知識が無ければ文字通りお話になりません。今までに経験してきた疾患領域が被っているか、なるべく近しい方が理想でしょう。
今後はオンコロジー領域をはじめとしたスペシャルティな製品の数が増えてくることが必至ですので、そういった専門的な情報提供の経験がある場合は強みとなります。その点、医療関係者(看護師・薬剤師)からのMR転職では、患者さんと直接関わり合いながら働いた経験があるという点でかなりのアドバンテージと思います。
オンコロジー担当者や医療現場経験者などの経験があると有利
覚悟するべきこと
MRからMRへ
何よりも覚悟するべきことは、疾患領域でしょう。製品知識に通ずるところから勉強しなおさないといけないことに加え、面会する医師の診療科が変わります。
転職後の導入研修があるとはいえ、働きながら病態生理や薬理の知識を付けるのは大変です。
また、診療科ごとに医師のカラーも違います。特に内科系、外科系では薬物治療に対する意識自体が異なりますので、その点は注意が必要ですね。
とはいえ、働き方が大きく変わることはありませんので、転職の選択肢の中では比較的ハードルが低いと言えます。
- 病態生理や診療科の違いに対応する必要あり
- とはいえ、転職の中では最もハードルが低い
MRから業界内の他業種へ
転職先としては、大きく分けて企業か医療機関かに分けられます
企業であれば、医薬品卸・医療機器メーカー・CRO・医療コンサルティングなどがあげられます。これらの職種は、どれも営業先が医師という点で変わりありませんので、「医師と面会したことがある」という経験が大きな武器になりえます。一方で、年収面では今よりも少し落ちてしまうことを覚悟すべきでしょう。
ただ、MRと違って全国転勤が無い(もしくはほとんど無い)という魅力がありますので、ライフプランと照らし合わせながら、候補にすべき職種と言えます。
- 年収は下がるものと思った方が無難
- 転勤の機会が減るため、住む場所を選べるというメリットは大きい
MRから他業界へ
最も多くのことを覚悟するべきパターンです。まずは年収面。もちろんケースバイケースですが、そもそもMRが営業職としては平均以上の年収がありますので、転職後に年収が下がるケースが多くなります。また、今までに培ってきた経験やノウハウが生かせる場面は少ないでしょう。やはり価格交渉や接待が出来ない業界ということもあり、純粋な営業マンとは言えない部分があります。転職後は営業ノウハウをイチから覚えないといけないくらいの覚悟をする必要があります。
- 年収も下がり、今までの経験が生かせないことを覚悟するべき
- 転職後は「なんでもやります!」くらいの気概が必要
ショックを減らす情報収集
転職サイト
転職後のミスマッチを減らすために、何よりもまず思いつくのは、転職サイトへの登録ではないでしょうか。近年ではMRの転職が増えてきており、転職ノウハウや成功事例などもたくさん出回っています。
今は転職しないけど、もしかしたら将来的にはあり得るかも…とお考えの方は、早いうちから情報収集を開始されると、満足のいく転職が出来るかもしれません。
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とはいえ、インターネットで見る情報だけでは満足できないというケースもあるかと思います。やっぱり現場で働いている人に直接聞いてみるのが一番。最近では、社会人を対象としたOB訪問サービスも広まってきました。一度ご検討されてみてはいかがでしょうか。
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