堀江貴文さんが語る糖尿病の怖さ。苦しむのは自分。
Youtubeで配信されているAbema Primeをご存知でしょうか。世間でHOTな話題に個性的なコメンテーターが切り込むテレビ朝日系報道番組です。
非常に勉強になることも多いので、私もよく拝見しています。先日、ゲストに堀江貴文さん招いて糖尿病をテーマに放送されていました。一応業界人として共感出来る所や自分なりに考えるところがありましたので、シェアさせて頂きます。
糖尿病に関する放送について
概要
2021年5月13日に、実業家 堀江貴文氏をゲストとして放送されていました。テーマは「堀江貴文が伝えたい”サイレントキラー”糖尿病しられざる怖さ」でした。ダイジェスト版もyoutubeにアップロードされていますので、もしよろしければご覧ください。
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放送の中で堀江さんはこのように仰っています。
- 医療機関や製薬会社は、不安を煽るような情報を開示したがらない
- 糖尿病が悪化して足を切断することは普通に起こり得るという情報が少ない
- 糖尿病に限らず、予防で防げるものを予防しないことは損である
- 予防に取り組むと医療費負担が軽くなるインセンティブを、国が作るべき
本や映画で啓発するワケ
糖尿病の啓発活動として本を書いていたり、映画を作成されていたりします。堀江さんご自身が、糖尿病に対して恐怖を感じているという風に感じますね。数多く取材もされているだけあって、糖尿病の怖さの伝え方が非常に上手です。医療業界で働いている私も、正直なるほど!と思ってしまいました。笑
堀江さん率いるチームでは、予防医学に注目しているそうです。糖尿病のほかにピロリ菌もテーマにしており、手広くやられています。(以下に参考図書)
パチンコ屋で啓発動画?
糖尿病という疾患の特性上、自分が罹患しているということになかなか気付けません。そのため、疾患に対する理解が足りず、気づいたときには手遅れということも少なくありませんね。
議論の中で、「食事が不摂生な人はパチンコ屋にも多いから、パチンコ屋に糖尿病疾患啓発の動画を流す仕組みを作ったらどうか」という話が上がっていました。まずは情報を広めるという意味では面白いなと思いましたが、糖尿病になる人の背景として根本的に考えなければならない点が抜けてしまっているなと感じました。この点については後程私の意見としてまとめます。
若新さんのコメント
Abema Primeでおなじみの若新さん(金髪の男性)のコメントがすごくクリティカルだと感じましたので、私のメモとしても残します。
- 「楽して稼げる」よりも「身体を壊さない」こそ飛びつくべき情報
- 自分の健康に気を遣わないことは、回りまわって社会の迷惑になる
- よっぽどの刺激がないと情報を取りに行かない。最後の刺激は恐怖
私の意見
糖尿病が減らない理由
所得格差
放送の中でパチンコ屋に通うお客さんの食生活が話題に出ておりました。確かに、パチンコ屋に通う人の中には予備軍を含めて糖尿病の人は多いかもしれません。
ただ、根本的な理由の一つに所得格差があると私は考えます。自分の健康に時間やお金を使うほどの余裕がないことが原因で、生活習慣病になってしまうケースが多いのではないでしょうか。生活苦を解消するため、可能な限り労働時間を確保しなければいけない人に対し「早寝早起きで野菜をもっと摂りましょう」と言っても、響きませんよね。
実際に医療現場で医師と話していても、所得の低い人の生活習慣改善には苦労するという反響がものすごく多いです。社会構造の話なので一朝一夕にはどうにもなりませんが、根本的かつ重要な問題として考えています。
情報不足
糖尿病が悪化したらどうなるの?という情報が知れ渡っていないというのも、やはり理由のひとつですね。若新さんもコメントされている通り、恐怖を感じないから情報を取りに行かないというのがボトルネックと思います。
「医療機関や製薬会社は恐怖をあおることで儲けていると思われたくない」から情報を開示したがらないと、堀江さんが仰っていますが、こちらについては少しギャップを感じました。製薬会社としては、疾患啓発活動は出来る限り実施しています。メジャーなものはポスターです。病院や薬局でよく貼ってあると思います。
薬機法と業界ルールにより、製薬会社が可能な情報提供の範囲がどんどん狭くなってきています。市民公開講座すらまともに出来ないという状況です。医療業界には一般的なコマーシャルのルールが適応されないのですが、堀江さんのような医療業界に属さない方々とはその辺の認識のギャップがあるのかもしれませんね。
心理的なサポート
糖尿病治療で最も大事なところは、いかに治療を続けるかです。その心理的なサポートが、最も地味だけれども最も大事なポイントです。放送ではその辺が少し抜けていたように感じます。1ヵ月2か月食事や運動をしたからと言って治るものではありませんし、体調も特に変わりません。最初こそ積極的に生活習慣改善に取り組んでいたとしても、時間の経過によって「糖尿病の怖さ」が薄れていってしまいます。
治療法が増えてきたり、サポートアプリが登場してきたりと、技術はどんどん進化しています。今後は単発単発のコンテンツではなく、「生活習慣の改善って、楽しい!」と思えるような仕組みが必要になってくると感じます。
- 健康に時間とお金を使えないという構造的な問題
- 予防医療に積極的な人は医療費負担を減らすという仕組みには賛成
- 糖尿病の治療や悪化した場合などの情報をもっと発信していくべき
- 「生活習慣改善は、楽しい」と思えるような仕組みが必要
まとめ
医療費負担
社会保障費がますます膨れ上がっていくと言われて久しいですね。現行の医療保険制度がそのままだった場合では、いずれ限界が来ます。75歳以上の窓口負担を2割へ引き下げ、という動きも出ていますし、10年後20年後は全く違うシステムになっていてもおかしくはありませんね。
今後は予防医療のニーズがますます増えてくると見ています。自分の健康には自分で責任を持つという時代が来るのではないでしょうか。
私が取り組みたいこと
少し脱線しますが、今私は将来的に自作のソフトウェアやアプリケーションを作ってみたいという思いから、プログラミングの勉強をしております。薬学部を出ており、製薬会社として医療の場に携わってきました。もし自分が何かオリジナルで作れるとしたら、それは医療貢献につながるものでありたいと考えています。
まだまだひよっ子もひよっ子で、何も成し遂げられてはいませんが、志高くこつこつ精進していきたいですね!もしプログラミングにご興味がある方がいらっしゃいましたら、ぜひ一緒に頑張りましょう(^^)
最後までご覧いただき本当にありがとうございました。
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